丁度一年前に書いた記事、
ポリパテ(モリモリ)&おゆまるで複製に挑戦!!その1(概要&準備篇)
ポリパテ(モリモリ)&おゆまるで複製に挑戦!!その2(テスト実験篇)
は当ブログの人気記事になりました。(読んでいない方は軽くでも読んでもらうと、より理解しやすいと思います)
しかし1年程経ち、私も少しは成長し、色々とおゆまる複製について改善点がたっくさん出てきたので新たに記事にします。
まず最初に声を大にして言いたいのですが、おゆまるの複製に使う素材は主に 「ポリパテ」 「エポパテ」そして 「レジン」とあるのですが、、、、
「レジン」が最強!(でもやっぱポリパテの方が良いかも?)
という説を唱えたいと思います。
これは上記のマテリアル全部を試して、実験してみた私なりの「答え」です。なぜレジンが最適なのか?という理由は以下の記事で説明したいと思います。
まず「レジン」と聞いて、「?」と思った方もいるでしょう。他ブログ等でもけっこう書かれているのですが、レジンは固形化する時に発熱するので、おゆまるとの相性が悪い(おゆまるは熱で変形するので)ので止めましょうとかが定説としてあったりしたのですが、それはまったくの「デマ」であると断言してもいいでしょう。以下の実験結果を見てもらえればね…ふふふ。(報告によるとレジンキャストの商品の違いでもおゆまるとの相性があるとのことですので色々試すのが良いとは思います)
では前フリが長くなりましたが、実際に実験していきましょう。
事前に用意するものについて、まずは「おゆまる」と「レジン」を使っての複製なので、「おゆまる」と「レジン」が必要です。おゆまるは大きなダイソーや模型店、大きな画材屋に置いてあります。安いです。100均にあったら運がいいです。即購入しましょうw
レジンも模型店、大きな画材屋、ホームセンター等に置いてあります。waveのものが一番入手しやすいと思いますが、私は初めて購入する時、量や値段がけっこうあるので、以下のレジンを購入しました。
ホビーキャストという商品。500gで2300円程でした。(waveは2kgで3800円とかでしたっけ?)
ちなみにレジンは分量の調整が超重要なのでこんな容器に移すとgood!100均の調味料入れです。A液、B液とちゃんと書きましょう。これで微量な調整が可能。<追記>この容器にずっと入れておくと劣化したりするのでその時 使う分だけ入れて、あまったらまた戻す‥というのがベストのようです。
次にレジンの調合に必要な電子秤。これが無いとレジンの調合ができません。(比重が違うので) ホームセンターとかに売ってるものの方が安く購入できるかな。
その他に必要なものはおゆまるを暖めるものですが、ドライヤー、お湯、オーブン等自分の環境に合わせてご用意ください。私は電気ケトル(ティファール的なやつ)を使っています。ドライヤーやオーブンは水分を使わないのでそういう面ではメリットがありますが、私は時間と音と環境的に使えないので、電気ケトルでやっています。正し、ケトルでお湯で温める場合水分がおゆまるにつくのでそれを拭き取る作業が必要になります。
他にもピンセット、 ゴム手、スパチュラ的なもの(調色スティックとか)もあると便利。その1も参照のこと
ほいで実際に今回複製してみる素材。マシーネンの汎用性が高そうなものを適当にチョイス。プラス、あくまで実験的な意味もあるので、「たいやき式」(真ん中あたりの3種)「たいやき式&流し込み」(タンク)「3点取り式」(バーナーノズル)の方法を試せるパーツを選びました。
まずは各種半分おゆまるを押し付ける。その半分の分割線にバリが発生するのでそれを考慮の上、おゆまるをおしつけましょう。押し付ける時のコツは「中に空気や水分が入らないようにすること」つまり隙間が出ないようにして押し付けてください。包み込むようにしたら空気入りますから、モールドがある場合そこを中心に押し付けて、広げるようなイメージです(言葉にすると意味不明ですねw)あと、おゆまるを湯煎で暖める方は水分を完全に拭き取ってください。
たいやき式は完全に両面隙間無く押し付けます。たいやき式は主に1面の複製に向いています。難しさはレベル1です。
次にたいやき式&流し込みタイプ。これはこのタンクのように両面や曲面全部を複製する場合に有効。湯口を付けます(写真の真ん中に見える穴です)。というか流し込む部分を付けるわけです。ここからレジンを流し込むので、小さ過ぎると流し込めないので注意。リスクは湯口の部分に大きなバリができるので、湯口にモールドがあるとアウトです。難しさはレベル2です。
最後に「3点取り式」方式。これはですね、たいやき式プラスもう一点のおゆまるを押し付けます。つまり右、左、上(ふた部分)です。これのリスクは3点あるのでバリが3点生まれてしまうことです。ゴムは圧着させるのに使っています。代わりに
おゆまるで分割線をぴったりに隙間無く押し付けるのでも可能です。難しさはレベル3です。
おゆまるの型が出来上がってたら、レジンを流し込みます。手袋を使用し、新聞紙(もしくは厚紙や段ボール等)を引き、レジンの説明書をようく読み、ちゃんと撹拌し、落ち着きながら、ソロ〜と流し込んでください。ちゃんと溢れるように流しこんでください。気泡が生まれないように….でもその時の運にも寄りますw…..じつは一度大失敗しまして、レジンをA液とB液と入れる順番を間違えた事があったんですよ。先にB液を入れてしまいまして、まったく固まらず、最悪でした。ぬめぬめの乾かない液体がだだ漏れ状態になるのでお気をつけください。
硬化したら白くなります。完全に硬化してるように見えてもまだ柔らかかったりするので、あせらず結構時間を置きましょう。完全に硬化したら、おゆまるを慎重に外してバリを取り除きましょう。
今回複製したものは白いもので、色が付いているものが元パーツです。白くてよく見えませんが、バーナーノズルはあまりうまくいきませんでした。理由は横モールドがびっしりなので、そこにバリが生まれてしまうのと、ふた部分にもバリがうまれやすく、口部分がガタガタになりやすいので…それが失敗でした。このパーツは完全な複製はおゆまるではちょっと無理ですねw それ以外は比較的うまくいったと思います。ちなみに多少気泡等で穴ができても、モールドの無い部分でしたら、ポリパテ、エポパテ、黒瞬着等で穴を埋めて、研磨すれば大丈夫です。
はい。まぁこんな感じです。ここでレジンが「最強」という理由をまとめます。(そのパーツによって得手不得手もありますが)
その1「対費用効果」
つまりポリパテやエポパテよりレジンはコストが安く済む。ポリパテはモリモリで120gで1000円ぐらいですから。エポパテはもっと高い。
その2「流動性」
硬化前は普通のちょっととろっとした液体なので、隅々まで行き渡りやすいです。ポリやエポでは流し込みができないですから。エポパテは柔らかめの粘土みたいなものなのでモールド隅々までは行き渡らないです。ポリパテはたいやき式の場合、レジンよりうまくいく場合があるので、パーツによっても取捨選択できるかとは思います。
その3「硬化時間」
硬化がポリやエポより早い上に固いです。しかも硬化具合が見えやすい。
その4「バリの処理」
ポリパテはバリがポロポロポロになってしまうんでおゆまるに張り付いて、除去できないものがおゆまるに取り込まれて、汚くなります。でもレジンはパリパリのフィルムみたいな感じになるので、バリを残すことを少なく(限りなくゼロに)できるので、おゆまるを汚さない。
ほかにも匂いもポリパテより少ないです。いろんな意味で
どうですか?レジン最強説。あとは何度も挑戦すればだんだん慣れます。失敗しても挫けずに何度も挑戦することが成功の鍵といえるでしょう。
ちなみに取り出した後のおゆまる。バリ部分をパリパリっと除去できます。
基本は以上です。次についでなので立体物複製の「著作権」について説明したいと思います。
けっこう疑問に思っている方もいるかと思うのですが、「プラモを複製していいのか?」と不安の方もいるでしょう。自分のスクラッチしたようなものならまだしも、市販のプラモを複製しても著作権侵害にならないの?と思っている方が多いと思います。
以下は「著作権の基礎」より一部抜粋です。
①著作財産権
i)複製権
「複製」とは印刷、写真、複写、録音、録画などの方法を用いて、具体的な物に著作物を収録することをいいます。なお、複製には、著作物の一部を複製することも含みます。たとえば、他人の小説の一部を複写することも複製権の侵害となります。
ここだけ見ると複製はアウト!と思いますが、まだ続きがあります。
④正当理由があれば侵害とならない
以上のような複製行為や翻案行為は、原則として著作権侵害となります。しかし、以下の場合は、上記のような複製や翻案に該当しても、著作権侵害とはなりません。ii)私的使用のための複製
単に私的利用のために著作物を複製するのであれば、著作権者にそれほど経済的損失を与えることはないだろうという見地から認められたものです。ただし、公衆が利用できる自動複写機器(有料か無料かは問わない)を用いて複製することは認められません。さらに、公衆送信することも認められません。
つまりレンタルCDの私的コピーが著作権侵害にならないように、「私的使用のための複製」は著作権侵害になりません。つまり複製したものを、他人に譲渡、販売、等をすると著作権侵害になりますが、自分で模型を複製し、自分で使うのなら著作権の侵害にはなりません。でも複製したもの、もしくは複製したものを一部に含むものをオークションに出したり、通販したり、他人にプレゼントすると犯罪になるので気をつけてください。(あくまで私の調べた結果ですので「それは違う!」とか知っている方はご指摘ください)
さぁみんなもルールを守ってレッツ複製☆
以上です。……と終わりにしたい所ですが…
<2012/5/31追記>
経験を積んだ結果レジンよりポリパテの方が良いかもしれないという答えが出ました。
「おゆまる+ポリパテ簡易複製を再評価する。(レジンとの比較も付記)」という記事を書きました。ぜひ興味のある御方は当記事と共にご参照ください^^
マシーネンクリーガーや造形物の記事一覧はコチラ>http://www.revolve-gear.com/blog/archives/198
模型完成ギャラリーはこちら>http://model.revolve-gear.com/
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ご回答ありがとうございます。f^_^;)全くの素人なもんで、そんなに難しいとは知らず…自分で魔改造するパーツの予備だけ、夏休みにやってみますw
初めまして。
質問なのですが、プラモデルを一つだけ買って自分と友達(1人)で遊びたければ友達に本物、自分はコピーを使えばセーフってことですか?
FIREFLY様
コメントありがとうございます。
しかしながらまず私は著作権や法律の専門家ではありません。この記事にも記載していますが私が独自に調べて解釈し書いたもので、あくまで自己責任です。
その前提でお話しますが、まずやってみればわかると思いますが普通におゆまるでプラモデルを全コピーするのはほぼ不可能です。その余力と材料費を考えればもうひとつ買った方がコストも手間も圧倒的に良いです。ガレージキットのようにシリコンとレジンでやっても同様だと思います。
それでも他人に譲渡することは著作権違反なので、友達にコピーを譲渡すれば法律違反です。自分がコピー、オリジナルを他人の譲渡するのも個人的にはコピーを他人の譲渡するのと同じととられる可能性は大きいと思うのでたぶんOUTじゃないでしょうか。
コピーを自分で所持し、オリジナルを他人に譲渡することで著作権違反になり警察のお世話になっても私は一切責任をもちません。
繰り返しますがあくまで自己責任で。
お返事ありがとうございます。
説明が下手ですみません;
私が言う「おゆまるの型が崩れる」というのと、
「おゆまるがレジンにくっついて剥がれてしまい」というのは同じ問題です。
型にしているのは、リーメントなどの食玩の瓶や食器などで、小さなものです。
かたまったレジンを型から抜こうとひっぱると、おゆまるもレジンにくっついて、
一緒に伸びて剥がれてしまいます…。
そうすると、型はもう剥がれた後で汚くなってしまい、またレジンを入れてかためる、
ということが出来なくなってしまいます…。
型作りを何回もするのが嫌なので…
出来れば、綺麗にはがして何回も繰り返し型が使える方法がないかと探していました。
もうちょっと、自分でも調べてみますね。
ご丁寧に回答くださって、ありがとうございましたm(_ _*)m
ミコト様
結論から言うと、おゆまる複製は前提として小さ過ぎるものの複製は難しいです。
そして形状に因ってはおゆまる複製がほぼ不可能な形状のものもあります。
おゆまる複製はあくまで簡易的なものなので、本格的にするならシリコンをオススメします。
それにやはりおゆまる複製も結局は何度もしてる内になんとなくコツがつかめてくるものですので、諦めないで色々な方法を模索するのがいいかもしれません。
頑張ってください。
初めまして。
コメント失礼します。
私は今、おゆまるで作った型に、UVレジンを流し込んで固める方法で複製を試みているのですが、おゆまるからレジンを取り出す際に、おゆまるがレジンにくっついて剥がれてしまい、型が再利用出来ず困っています。
色々調べていて、やはりおゆまるは熱に弱いから、固まるときに発熱するレジンは不向き…という情報が、どこのサイトにも書かれていたのですが…。
おゆまるからレジンを取り出す際、何か工夫するべきポイントがあるのでしょうか?
離型剤なども使っていないようですが、おゆまるの型が崩れず、きれいに取り出せるポイントを詳しく教えていただきたいです><;
レジンを取り出す際、時間を長くおく場合、どのくらいの時間をおいているか、
目安も教えていただけると嬉しいですm(_ _)m
宜しくお願いします。
ミコト様
コメントありがとうございます。
私はUVレジンは使った事ないので一概には言えないという前提で私の経験をお話しますね。
私もレジンもしくはポリパテでおゆまる複製した時にバリが綺麗に取れず、おゆまるに細かいバリが混入して汚くなる事があります。でも多少ならば少し汚くなるだけで問題なく再利用出来ています。
でも私の経験上ポリパテよりはレジンはバリが…形容すると薄く焼いた目玉焼きみたいな雰囲気でけっこうパリパリっと取れるんですけど、UVレジンの場合はそうはならないんでしょうかね。その状況やミコトさんがどんな具合にどんな形状でどんな大きさの物をおゆまる複製しているのかはっきりとはわかりませんのでなんとも言えないのですが…
「おゆまるの型が崩れる」というのと、「おゆまるがレジンにくっついて剥がれてしまい」というのは別の問題ですか?
ちなみにバリをできるだけ細かくしないコツはできるだけ塊にすることです。つまり、薄いバリや細かいバリになればなるほど微細なバリがおゆまるに張り付いて残ってしまいます。例えば単純なたい焼き式にするならば、あふれたレジンを拭いたりしないでください。拭くと薄いバリになり大変なことになります。
といっても、ポリパテと違いレジンは粘度が低いので薄くなりがちです。でもレジンは分子の横の繋がりが強いので大丈夫なはずなんですけど…
レジンの効果時間については、そのレジン毎に硬化時間が決まっていますから、レジンの説明書をよく見てみてください。心配ならば長めに放置してください。といってもレジンはポリパテに比べて硬化時間は短いのでそんな長時間になることはないと思いますが。
ちなみに「おゆまるは熱に弱いから、固まるときに発熱するレジンは不向き…という情報が〜」という問題はレジンが硬化する際に熱を持って型が変形してしまうという問題ですので、バリが残る問題や、型が再利用出来なくなる問題とは別種です。
[…] その後にこの記事↓を書いたわけでして… レジンとおゆまるで型取り&複製に挑戦してみよう!(著作権についても付記) […]
[…] す。ぜひご覧ください。>http://www.revolve-gear.com/blog/archives/2208 […]
[…] 。ぜひご覧ください。>http://www.revolve-gear.com/blog/archives/2208 […]