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2023 9 10 ガキの使い「ランジャタイ国崎 七変化」感想

想像を優に超えた。正直良くて20位以内に入れば十分活躍したってレベルだと思ってたんですけど…。今年は酒井さんといい七変化当たり年ですね。

はい。ガキの最も回数を重ねている企画シリーズ「七変化」でございます。

芸人のお笑い力が如実に出てしまうこの七変化。時に泣き、時に名声を勝ち獲る。滝を登って龍となるか、それとも登れず鯉のままか。そんな登竜門でもあり恐ろしくもある企画「七変化」

ルールは芸人1人が自由な7つのショートネタでどれだけ笑いを穫れるか!?というシンプルな企画。

前回挑戦者は

2023 6 11 ガキの使い「オダウエダ 植田 七変化」感想

でした。七変化も今年4人目の挑戦者。かなり多いです。

そして今回62人目の挑戦者。ランジャタイの国崎さん。

多分D-1GPの時の記事に軽くランジャタイの事は書いたと思うんですけど、改めて軽く個人的な所感を書きますと、まず初見はM-1決勝でした。その時の記事かコチラ>2021年 M-1グランプリ 感想

この記事でもそこまで私は評価してないというか、あまり「面白い!」って印象より単純にヘンテコなネタだなぁとかそういう奇抜な印象が強い感じでした。まぁ実際今もヘンテコだなぁとか奇抜だなぁみたいな印象は変わらずあるんですけど、私の印象を良くしたのはガキの使いのD-1GPでのネタでした。

他のコンビ達が明らかにおざなりなネタとか過去ネタとほぼ同じなネタとかを用意してたりする中で、ランジャタイのネタの仕上がりは凄かった。相変わらずランジャタイらしい、ランジャタイにしか出来ないって感じのネタだったんだけど、ちゃんとD-1GPに則したネタだったし、面白かった。そのなんというか姿勢というかネタに対しての真摯さみたいなものを感じました。

そしてまだ記憶にも新しいコロッケモノマネ選手権でのネタの仕上がり。あれも他の人が動画をちょっと見ただけ的な半分適当な感じの仕上がりが多い中、どう考えても時間を掛け、練習を重ねて仕上げて来たであろう仕上がりのネタ。あれも素晴らしかった。

そして、今回の七変化ですよ。やっぱりそのD-1とコロッケモノマネで松ちゃんに「こいつおもろいやん」って認められたって事だと思うんですよね今回の出場は。

私もこの2企画でランジャタイ国崎さんの評価がバク上がりしました。なんつーかネタそのものの面白さや本人の元々持つ面白さももちろんですけど、そこはかとなく垣間見えるネタとか笑いに対しての「真面目さ」「真摯さ」があるんですよ。、そこが個人的にすごく好きな部分ですね。多分一見飄々としてますけど、笑いに対しては真面目な人なんだと思います。真面目というかお笑いがとにかく好きって感じなのかもしれませんが。

今回もOPで始まってもいないのに「もう七変化が終わっちゃう~」と言ってたと相方に暴露されてましたが、マジなんでしょうね。普通七変化ってみんな「やりたくない~」とか「帰りたい~」とか「プレッシャーが~」とか凄いのに、こんな七変化に前のめりで楽しもうとしてる人中々居なかったんじゃないですかね。そういう所も好き。

過去の挑戦者の中でパーソナリティ的に近いのはネプチューンのホリケンさんかな?って感じします。シュールな感じ、無茶苦茶する感じ、それでいてしっかりとお笑い力もある感じ、やっぱり共通点は多いかな?と。

ただ、ランジャタイは基本漫才だったはずなんで、国崎さんは七変化でどういう結果を残せるかは正直未知数でした。

感想

まず1つ目のネタ。「あなたの街にカレーを掛けます」ネタ。なんでコレを最初に持ってきた…。まぁ流石国崎さんらしい意味不明なシュールなネタです。まぁ七変化定番のカタコト外人のネタではあるんですけど、ネタがシュール過ぎて、笑うって所までいかなかった感じですね。勿体ない。これもっと行ってたらもっと1~2位狙えてたのに。

2つ目の寿司ネタ。これも国崎さんらしいシュールで意味不明なネタなんですけど、最初に「絶対こいつしつこいやろ!」って指摘されてた通り、しつこさもありつつ、なんか不思議とめちゃくちゃ面白い。ある意味定番のダウンタウン弄りネタ的な側面もあるかなと。あの「何言ってるかわからん」の部分は多分「やっぱりワサビ」と「やっぱり明日」ですよね?違うかな。多分そうだと思うけど。途中松ちゃんの顔を挟んだ時の曲が芸者ガールズ(Geisha Girls)の「少年」ですね。松ちゃんはあんま分かってない風でしたが。本人さえ分かってないって…。なんだその絶妙なチョイス。

3つ目のネタ。現代アートを購入するってネタ。まぁマジで大金を使うって趣旨のネタだと思うんですけど、アレはマジで購入なのか、一旦払うというテイなのか…。まぁそれはさておき、あの謎の前フリの子供達が偶然予期せぬ面白さを醸し出しましたね。あれは本人も笑っちゃってましたから、マジで偶然の産物なんでしょうけど、偶然にも緊張の緩和を体現してましたよね。「え?マジで500万の買い物しちゃったの?」「こいつマジか?」「はぁ?」みたいな空気感をあの子役の一言で一気に緊張が緩和に変わって笑いになった。運的な要素もあるとはいえ、ちゃんと前フリとかネタの設定や進行あってこその結果なので全然いいでしょう。結果面白かった。結果面白ければ良い。

4つ目東京タワーの脳みそネタ。これも超意味不明なシュールなネタなんですけど、その東京タワーの脳みそ~的なくだりまではまだいいんですよ。他の芸人さんでもこういうパターンはあるんですけど、途中「渡辺いっけい」のくだりで一気に引き込まれましたね。浜ちゃんが思わず「なんでやねん」ってツッコんでましたが、浜田さんの思わずツッコミが出てしまうネタは完成度高い証拠。確かに「なんでやねん」なんですよ。なんで渡辺いっけいやねんっていう。その絶妙な謎チョイスもそうだし、なんでその渡辺いっけいが東京タワーの脳みそ狙ってるかも分からんし、もう無茶苦茶ですよね。これもめっちゃ笑いました。最後の赤と黄色のジャム?も意味不明だし。素晴らしい。

5つ目。ヒーローショー巨人師匠ネタ。まぁこれも七変化としては定番のゲストネタなんですけど、まず前フリと突如の巨人師匠の登場のギャップが凄い。ゲストとしてはトップクラスに大物だったんじゃないかな?。これも世界観完全意味不明。本人居ないし。いや…あの怪人の中身国崎さんだったんかな?まぁどうでもいいか。このネタに全然関係無いし。まぁこれは笑っちゃいますよ。笑ってはいけないで大物俳優がいきなり出てきても笑っちゃうのと近い。

6つ目。これまたもうなんのネタか意味不明だけど、髪剃りネタ。髪を剃るネタとしては劇団ひとりさんやとろサーモン久保田さんなどがやってますけど、シュールさでは間違いなくNo1。名曲 A-haの「take on me」に乗せて意味不明な祭壇?的なものに髪や眉を剃って捧げる的な感じなのかなんなのか…。後ろの人たち含め世界観はさらに意味不明ですが、後半の髪を剃り始めた時の顔芸が素晴らしい。正直私はこういう強引なネタとかリアクション芸的なものはあまり評価しませんけど、ちゃんと顔芸での面白さと、次のネタに繋がる前フリとしての側面もあったと思うので良いかなと。

トリネタ。ある意味1番シュールさの無いストレートなネタ。そのざんばら頭になったひでぇ見た目の状態で踊り狂う感じのネタ。田中さんの白虎社パロのコンテンポラリーダンスで終わる感じを想起させて、良いトリネタだと思いました。それでいてちゃんと終始国崎さんらしいのも素晴らしい。チラチラ「松ちゃん浜ちゃん」言ってるのも面白いし。

で、結果61000円で3位。1つ目のネタ良かったらなぁ…。惜しいなぁ。でも3位は凄すぎる。予想を大きく超えました。正直面白いネタとそうじゃないネタは半分づつぐらいだと思ってたら全然そんなことなくて、ちゃんと全編国崎さんワールドを展開しつつ、しっかりと面白い。ホントなら近年でダントツ1番面白いって言いたい所ですが、酒井さんという化け物が今年生まれたのでね…。でも内容的にも七変化的にも凄く良くて私の中での国崎さん評価がさらに上がりました。素晴らしいの一言。

ちなみにEDで巨人師匠出てきて、流石と思ったのは山ちゃんに「あれどういう役なんですか?」って振られて師匠すぐ答えないんですよ。ちょっと「・・・・」と間を置いて、腕組みして「・・・いや知らん」の一言。流石ですね。笑いの「間」を熟知してないとあの感じ出せんよ。セリフのチョイスも「いや分からないよ」とかじゃなくて、短く一言「いや知らん」。めっちゃ面白かった。ほんとまた審査員復活してくれないかなぁ。巨人師匠のM-1での信頼度は半端なかったんで…。

まとめと次回

今回バスケの延長で時間遅かったのは少し残念ですね。多分視聴率も少し低いはず。でもホントみんなに見てほしかった。国崎さんの面白い七変化を…。

正直言うこと無いレベルでの満足感です。想像よりずっと面白かったですし、ネタのクオリティも良かったですし。(ただお金掛かってる感はありましたけどね;)

また今後国崎さんガキの使い出てほしいな。なんならショージさんやピカデリーさんや板尾さんやくっきー的な感じで出てほしい。もう国崎さんのやりたいようにやらせてガキメンバーを振り回す的なのでも良いし。今後期待です。

はい。で、次回は意外と久しぶりの世界のテーブルゲーム企画。ド安定の企画ですね。まぁ過去企画ですけど、久しぶりだし、面白いんで全然良いですね。期待したい所です。

ではまた次回~

以上。

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