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8/22 ガキの使い「TANAKER」感想

田中さんの破天荒シリーズ…のようでかつての破天荒シリーズとはかなり違いましたね。

企画概要

一応まず破天荒シリーズは過去

3/25 ガキの使い「完全密着 田中直樹(破天荒田中) 」感想
6/10 ガキの使い「田中に異変!?密着田中直樹(破天荒田中)2」感想

プラスちょっとスピンオフ的なものが

4/14 ガキの使い「田中がなにも知らない芸能人に理不尽にタイキック!」感想

とあったシリーズです。

破天荒シリーズは1~2は伝説的・カルト的に人気のある企画で、ガキの使いの十八番というかリアル風・ドキュメント風コントで芸人界イチ心優しいと言われるほどのやさしい田中さんが実はプライベートでは破天荒で嫌な奴で女遊びもしてめちゃくちゃして荒んでいる…っていう。それを人物ドキュメント風のVTRにまとめたコントですね。

で、今回もそういう方向を期待していたんですが…。正直期待してたものとはかなり違いました。

上記のようなドキュメント風コントみたいな内容では無かったです。

まず今回田中さんはキャラがジョーカーのパロですね。ジョーカー知らない人もいるかもしれませんが、そこまで重要な要素ではないですが、簡単に言うと狂気のサイコパス快楽犯罪者的なキャラなんですよ。つっても私もショーカーってダークナイトぐらいしか見たことないですけどね(JOKERは見たいと思いながら見れてない)。余談ですけど映画ダークナイトは連作の一つの作品ではあるしバットマン作品ではあるんですけど、そういう知識も無し、他作品も見ずにダークナイトだけ見ても単体でめちゃくちゃ面白い映画でクライムサーガ映画の金字塔なのでおすすめです。アマプラで見れるはずですし確か。

そのジョーカー的なキャラになって、他メンバーへの恨みとか駄目な所とかをおさらいし(今回の中ではそれを”ズレ”と表現)、それについての復讐する的な感じの流れですね。その復讐がノーリアクションパイ地獄です。

ノーリアクションパイ地獄については後述します。

感想

今回についてはなにをしたかったのか微妙にブレてたかなと思います。

まず前フリが長かった。田中さんがジョーカーキャラで過去の他メンバーのアレコレについて糾弾というかそういう事を独白する風のくだりがあるんですけど、正直ここが微妙に長い。ここも少し過去映像の使いまわしによる部分も多いし、1人1エピぐらいをテンポよくするぐらいで良いと思うんですが。いやこのくだりも田中さんのジョーカーキャラの喋り部分自体は面白かったし、途中でちょこちょこインサートされるジョーカー的なイメージ映像とかは芸が細かくて良いんですけど、もっとテンポよくして欲しかった。

このあとのノーリアクションパイ地獄のくだりがシチュ設定がイマイチだったからか、かつての程の面白さになってなかったのも痛かった。

ノーリアクションパイ地獄は過去にあったガキの使いの企画というか罰ゲームで、松ちゃんが1日高級マンション風の部屋で普通に過ごす間他ガキメンバーが松ちゃんに顔面はもちろん全身にパイを当てまくり、その間松ちゃんは全くそれにリアクションしてはならないという企画で名作ですね。今では考えられないぐらいお金をかけた感のある内容で、これもDVD化してますので、気になる方はチェックしてみてください。

要は今回のパイのくだりとほぼ同じような感じですよね。つっても今回のパイのくだりについては、なぜみんなが田中さんが見えないテイでノーリアクションだったのか説明とかそういうのも無かったので、あまり意味がわからない唐突感は否めなかったですが。その辺はホント謎というかあの空間はなんなんだろ感がありました。

ここのくだりはもっと他にやりようがあったのではないかと思いちゃいました。もっと普段の楽屋で普通にしてる所とか、TV局の廊下を普通に歩いている所でとかにTANAKERが現れてパイをおみまいするとか。

うーん。そもそも論ですがノーリアクションパイ地獄にする必要性があったのか?というものあるんですよね。前半から後半の流れがそんなに上手く繋がって無かった気がして。

例えば破天荒田中企画では、まず、小玉スイカが過去企画で色々あって、小玉スイカの因縁という前フリがしっかりあって、売ってる小玉スイカをグーパンでいきなり殴りまくるくだりがあったりして、その後もオチまでその小玉スイカを上手く活用してて、それが上手く前フリからオチまでを繋げてる役割もしてたんですよね。それが面白さにももちろんなってましたし。

今回は別にそういうのも無いし、なんでノーリアクションパイ地獄になったのかもよくわからなかったです。前フリからオチへの繋げ方という意味でも今回は良いとは言えませんでした。

しかも尺がイマイチだったのか最後の舞台裏のくだりもありましたし、別にああいう部分あってもいいですけど、まぁまぁの尺があったので…。本編がもっと撮れ高があったらあの部分はもっと短いか無かったのかな?と思うし。

面白かった所をあげれば、まず田中さんのジョーカーキャラはそれなりに面白かったし、LIFEの「ダンサーの血」シリーズのコンテンポラリーダンス的な田中さんのジョーカーダンスも面白かったし、前述しましたが、途中インサートされるイメージ映像も良かったし、浜田さんへのパイの投げるくだりも面白かったし、松ちゃんのパイも過去のノーリアクションパイ地獄を思い出して面白かったです。

まとめと次回

うーん。期待してハードル上げ過ぎました。普通に考えれば別にガキの使いらしさもあったし、田中さんも面白かったし、そこまで悪くないんですけど、どうしても過去の破天荒シリーズと比べてしまうと全然だったのは間違いなかった。今回完全に新規でこれを見させられてたら多分もっと面白く見れたと思う。

色んな意味で中途半端だった。破天荒田中企画の1~2はとにかくリアルな感じに寄せた事が良かったし、作り込みが一貫してて最初から最後までが一つの企画としてすごくまとまってたのに対して、今回は前半の前フリと後半のパイ地獄とがあまり上手く繋がってないし、過去の他企画の引用でもあるし(言うなれば新規じゃない既出のアイデア)、リアルコントでもないし、なんかなんとも形容しがたい中途半端なものに仕上がってしまったという印象です。

ジョーカーの狂気じみた感じってのもそこまで出せてなかったかな?とも思います。それなら普段のあのやさしい田中さんがスイカ殴ったり、女連れて歩いてたり、いきなり泣き出したりする破天荒の田中さんのキャラの方が100倍狂気じみてましたからね。今思うと、ほんとあん時の田中さんは怪演というか素晴らしい憑依っぷりでした。企画自体も振り切っててすごかったですし。

今回の敗因は過去を全く超えれなかった事に尽きるかなと。過去と比べないで、別に破天荒シリーズとは実質関係ないじゃんって言われれば確かにそうなんですが、そう考えても、これ単体で考えてもそこまで面白い仕上がりにはなってなかったと思います。悪くもないですが、イマイチな部分や作り込みや演出が甘い部分が多々あったのは間違いないと思います。新人Dのデビュー作だったらしいですが、ホロ苦いデビューになったのではないでしょうか。というか一つ目がコレって重荷過ぎたかもしれません。

はい。うーん…ちょっと期待してただけに残念な結果でした。みなさんはどう感じましたかね?

よろしければコメント等もお待ちしております。

で、次回は野田クリスタルさんの七変化ですね。これは普通に期待したい所です。昔は七変化ってけっこう大滑りする人も多かったんですが、最近は過去の七変化をようく研究されてるなって感じがあるのでそこまで大滑りする人居ないのでたぶん、ある程度は面白いはず。ただまだ野田クリスタルさんってR-1にM-1も獲ってはいますが私は本当に面白いのかどうなのかそこまで見極められてないんですよね。そういう意味でも次回は期待したいところです。

ではまた次回~

以上。

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