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以前に
という記事を書いた。
かなり自分で書いといてなんだけど、個人的に気に入ってる記事だ。
今回はこれの補足的な事を書こうと思う。
悪役がいかに必要で素晴らしいかは前回の記事の通りだが、悪役は悪役でも大きく分けると二つある。
血も涙も無い極悪非道で酌量の余地のないやつ…と、
そうでないやつ、だ。
悪役は悪役なんだけど、悪いんだけど、でもその悪さには裏があって、理由があって悪さをしてるっていうパターンが多々ある。
例えば、
過去に恋人を殺された…とか。
恵まれない子供達を守るため…とか。
自分自身のどうしようもない絶望を目の当たりにして…とか。
病気…とか。
仇…とか
昔いじめにあっていたとか。
つまり、悲しい過去とか悪い事をどうしてもしなくてはならない状況でしかたがなく悪役になっているものがいる。
そしてもう一つのタイプがそんなものは一切なく、理不尽に、私利私欲の為に、意味も理由も無く、悪事を働くやつ。
大きくわけて悪役はこの二つに別れる。
仮に前者をタイプA、後者をタイプBとしよう。
ジョジョの奇妙な冒険で有名な荒木飛呂彦先生が言っていたことなのだが、吉良吉影っているでしょ?連続殺人犯のすごい悪役なんですけど、劇中ではまったく触れられていないのですが、実は吉良は子供の頃にいじめや虐待を受けていたんですって。でもその事を劇中に出したら、読者がそれを知って、吉良に共感してしまったり、可哀想な過去があるからしょうがない…と思われるかもしれないと思い、そういう過去を持っているということは作中に出さなかった。それは敢えて吉良というキャラをほんとに「悪役」として際立たせたかったからだという。
この話はけっこう印象的だったのですよ。なるほど、と。
例えば同じ作品のDIOは完全にタイプBの極悪非道タイプなわけですよ。そして吉良はタイプAだけど、作中はタイプBで書かれた。
これって悪役として似ているようで大きく違うわけですよ。
ここでざっと有名な悪役をタイプAとタイプBに分けてみましょうか。
タイプA
ダースベイダー
シャア
とぐろ弟
グリフィス
ゴジラ
ジャミラ
タイプB
パルパティーン(ダース・シディアス)
ギレン
フリーザ
とぐろ兄
ムスカ
キングギドラ
言ってることわかるだろうか?
分かりやすいと思うのはダースベイダーとダース・シディアス、とぐろ弟ととぐろ兄、ゴジラとキングギドラあたりだろうか。同じ悪役でもその意味合いはかなり違う。見ている視聴者の受け取り方も違う。
そして基本的に全部悪役はこのどちらかのタイプに別れる。
私としてはタイプBの方が「THE・悪役」という感じで好きだ。
つまり前回の記事で書いた私の持つ「悪役観」により近い。と思う。
悪役は悪な程いいのですよ。それでこそ正義が引き立つ、受け取る側は悪役に同情の余地も無くなる。
タイプAだとわずかにでも同情の余地があってしまうじゃないですか。
それよりも気持ち良い程の極悪非道っぷりが私の中で悪役らしい悪役なのです。
以上。